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オゾンのメリットや安全性について

公開日:2020/10/11

目次

様々な場所で使われるオゾン

オゾンの危険性やデメリットを理解した上で、正しい使用法で使用することでオゾンの特性(除菌・脱臭・鮮度保持・漂白・ゴキブリ忌避など)を活かして様々な分野でオゾンが利用されています。

 

区分利用対象目的
流通産業冷蔵庫・倉庫・貯蔵庫・運搬車・船など食肉、果実野菜、鮮魚、生花の殺菌・脱臭・鮮度保持など
食品産業調理場、包装場、更衣室、生ゴミ庫、トイレ、野菜洗浄など作業環境、調理機器の殺菌・脱臭
飲食店グリストラップグリストラップ改善
病院・福祉関連施設診療室、待合室、手術室、研究室、通路など院内感染防止、脱臭
住宅居室、台所、寝室、トイレ、ロッカー、ペットの部屋など脱臭、殺菌、
車両関係乗用車、タクシー、バスなど脱臭、殺菌
サービス業などホテル、旅館、カラオケルーム、事務所、娯楽施設関連など脱臭、殺菌
畜産業養豚場、養鶏場など伝染病防止、臭気除去など

 

皆さんの生活の中で一番身近なオゾン活用として、「食品添加物」にもオゾンが認められています。

「食品添加物」とは、食品の保存性を向上させたり、栄養を保持したり、おいしさや彩りを添えたりするために食品に添加されているものとされています。

例として、保存料や甘味料、着色料や香料などが挙げられます。

食品添加物として指定されるまでには、内閣府食品安全委員会や、添加物専門調査会、厚生労働省、薬事・食品衛生審議会など様々な機関の評価を受けてようやく認められることが出来るとされているため、オゾンを適切に取り扱う場合には国としても除菌効果や安全性があるとして認められたと言ってもいいのではないでしょうか。

参考:食品添加物への理解を深めよう! – 食品安全委員会 より(PDF)

 

オゾンによる脱臭効果

オゾンは、悪臭のニオイ分子を強力に酸化させてニオイの無い物質に変化・分解させてニオイを消す効果があります。

芳香剤などは、ニオイを他のニオイで包み込む働きをしますが、芳香剤が少なくなってくるとたちまちニオイが立ち込めてきてしまいます。

もちろん、オゾンによる脱臭効果にも不得意があるため、利用する際には対象のニオイに対して効果があるかを確認するようにしましょう。

オゾンが得意とする種類別脱臭効果

(○:効果あり ☓:効果なし)

ゴミの臭い防虫剤の臭い
トイレの臭い殺虫剤の臭い
下水の臭い接着剤の臭い
浴室の臭いパーマ液の臭い
調理場の臭い焼き肉の臭い
タバコの臭い魚の臭い
家具の臭い果実の臭い
ゴミの焼却臭漬物の臭い
カビの臭い燻製の臭い
香水の臭いお酒の臭い
体臭香辛料の臭い
ペットの臭いチーズの臭い
嘔吐臭肥料の臭い
口臭下水処理の臭い
具工場の臭いし尿処理の臭い
印刷所の臭い畜臭
塗料の臭いゴム加工臭
プラスチック臭潤滑油の臭い
メッキ加工臭ガソリン臭
病院・病室の臭いタール臭
廃棄ガスの臭いグリス臭

コロナウィルスを不活化させる発表があってから一般消費者にもオゾン及びオゾン発生器の関心が高まり、一部で爆発的な人気が出ているところもあるようですが、実際にオゾン発生器を購入したのに脱臭効果が得られないと言ったケースがあります。

これに関しては、適切な量のオゾンが本当に発生しているかにも左右されたり、それ以外でも様々な要因が考えられますが、

オゾンが得意としない脱臭をしたケースが考えられます。

特にオゾンが脱臭をするのに苦手なものは、「トルエン」や「シンナー」などのような科学的に合成されて結合の安定した物質に対しては、オゾンの分解作用が働きにくいため脱臭・消臭効果は期待できません。

また、臭いが染み込んだものに対しても効果は期待できますが、オゾンは浸透性がないため、即効性を求める場合には何度か繰り返し脱臭する必要が出てきます。

 

オゾン脱臭法と他の脱臭方法との比較

オゾン脱臭・・・

臭いの物質にオゾンが反応することで強力に酸化させて、脱臭させる。

 

次亜塩素酸水・・・

臭いに対して薬液が反応することで脱臭効果が得ることができますが、薬液の確保に費用がかかる。

 

芳香剤・・・

微香性の芳香剤が拡散することで一時的に臭いを和らげる事が出来ますが、芳香剤の独特な臭いが残ってしまったり、根本的なニオイの解決には繋がらない。

 

オゾンによる除菌効果

オゾン発生器は医療機器ではないため、薬機法(旧・薬事法)の制限により、特定ウイルスや菌に関しての効果を公表することができません。

薬機法(旧・薬事法)」・・・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

オゾンにはウィルスを不活化する効果がありますが、感染の予防を保証するものではありません。

しかし、オゾンがウィルスや菌に関して殺菌効果や有効であるかの検証は、当社が販売している商品や第三者機関で実証されているため、当社で販売している商品の一部の検証データを引用させていただきながら紹介させていただきたいと思います。

まずはじめに一般的な薬剤による除菌とオゾンの除菌効果のメカニズムの違いについてですが、

薬剤によって除菌をする場合、細菌やウィルスの核に対して作用し、除菌します。しかし、その薬剤に対する耐性を持ったウィルスや菌が発生する恐れがあります。

オゾン除菌の場合は、胞膜を破壊することで細胞の核が溶けて、除菌されるため、薬剤の様に耐性菌が発生する恐れがなく、オゾンは酸素へ戻るため安全とされ医療・福祉・食品業界などの様々な分野で活躍しています。

 

オゾン除菌方法とその他の除菌方法との比較

 

次亜塩素酸ナトリウム

メリット:

・安価で大量に生成可能

・温度により非常に強い除菌力を持つ

デメリット:

有機成分と結合し発ガン性物質を生成可能性がある

・耐性菌を作る可能性がある

・噴霧タイプの場合、効果はミストの届く範囲のみ

 

アルコール

メリット:

・安価で除菌が可能

・除菌力が強い

デメリット:

・吹き残しの可能性がある

・作業に手間がかかる

ノロウィルスには対応できない

 

煮沸消毒

メリット:

・安価に除菌可能

・除菌力が強い

・刺激性がなく環境に優しい

デメリット:

・手間がかかる

・使用範囲が限定される

 

紫外線ランプ

メリット:

・除菌力が強い

・残留性がなく環境に優しい

デメリット:

効果が光のあたる範囲のみ

距離が離れると効果が大幅に低下する

 

オゾン

メリット:

・残留性がなく環境に優しい

・強力な除菌力を持つ

・薬剤と違い耐性菌を作らない

・手間がかからない

デメリット:

・高濃度タイプは機器は無人で使用

・メンテナンスが必要

 

浮遊ウィルスに対してのオゾンによる不活化試験

検証機関:北里環境科学センター

試験環境:エアフィーノ/VS-50S(レベル1 10mg/h) 25㎥の空間で180分運転

試験微生物:大腸菌ファージ(インフルエンザ代替ウィルス)

試験結果要約:60分経過で74%減、120分経過で98%減、180分経過で99.99%減

浮遊ウィルスに対する抑制効果が認められました。

大腸菌ファージは大腸菌に感染するウイルスの種類のことで、試験をする際のウイルス指標としてひろく用いられています。米国環境保護庁なども推奨しており、日本でも(一社)日本電機工業会が定めるウイルス除去試験の試験対象として挙げられています。

インフルエンザウィルスに対してのオゾンによる不活化試験

試験ウイルス対象Log TCID50/ml
0(分)1(分)
インフルエンザウイルスA型
(H1N1)
対照①(水道水)7.56.0
対照②(精製水)7.57.0
試験品(オゾン水)7.5< 1.5
  • オゾン水濃度:4ppm(オーニット製)
  • 試験機関:(一財)日本食品分析センター

財団法人日本食品分析センターにおいて、オゾンがインフルエンザウィルス(Aソ連型N1H1型)に対して有効であるとされました。

 

ノロウィルスに対してのオゾンによる不活化試験

試験ウイルス対象RT-PCR
0(時間)12(時間)
ノロウイルス対照(オゾン無)陽性(+)陽性(+)
試験品(オゾン有)陽性(+)陰性(-)
  • オゾンガス濃度:0.1ppm(オーニット製)
  • 試験機関:ビジョンバイオ(株)

ノロウィルスに対して有効であるとされました。

 

黄色ブドウ球菌に対してのオゾンによる不活化試験

開放時間対照試験オゾン曝露試験
0時間726個(平均748個)769個(平均748個)
6時間799個/754個(平均777個/-3.8%)293個/265個(平均279個/62.7%)
12時間722個/748個(平均735個/1.7%)153個/183個(平均168個/77.5%)
24時間653個/664個(平均659個/11.8%)60個/48個(平均54個/92.8%)

検査機関:岡山県健康づくり財団

オゾン濃度:0.05ppm

オゾン濃度が0.05ppmでも、しっかりとした除菌効果が証明されました。

 

大腸菌に対してのオゾンによる不活化試験

開放時間対照試験オゾン曝露試験
0時間680個(平均660個)639個(平均660個)
6時間345個/417個(平均381個/42.3%)348個/357個(平均353個/46.5%)
12時間346個/342個(平均344個/47.9%)214個/231個(平均223個/66.2%)
24時間299個/232個(平均266個/59.7%)62個/111個(平均87個/86.8%)

検査機関:岡山県健康づくり財団

オゾン濃度:0.05ppm

オゾン濃度が0.05ppmでも、しっかりとした除菌効果が証明されました。

 

オゾン水による微生物の不活性化試験(オゾン洗浄)

微生物の種類水中オゾン濃度(ppm)微生物濃度(個/ml)温度(℃)pH接触時間死滅率(%)
大腸菌0.9610^5cells21.07.05秒100
ブドウ球菌1.0810^5cells21.07.05秒100
緑膿菌1.0110^5cells21.07.05秒100
クロストリジウム・バーフリンジェンス0.9610^5cells21.07.05秒100
インフルエンザウィルス0.9610^33TCID50-21.07.05秒100
犬伝染性肝炎ウィルス1.2010^33TCID50-21.07.05秒100
犬パルボウィルス0.9610^25-TCID50-21.07.05秒100
鶏コクシジウム1.92約3*10^3cells20.07.030秒100
カビ0.3~0.510^6cells20.06.519秒99.9
酵母0.3~0.510^6cells20.06.590秒99.9
枯草菌0.3~0.510^6cells20.06.530秒99.9

pHについては、所定の微生物濃度に希釈するために用いた現金蒸留水のpHである。

結核菌、O157、HIVも同様に5秒以内で100%死滅します。

 

ONT-800サニアクリーンの除菌効果(株式会社東邦微生物病研究所調べ)

経過時間O157サルモネラ菌黄色ブドウ球菌
0秒78,000140,00065,000
5秒030
10秒000
15秒000
20秒000
30秒000

検査方法:サニアクリーンよりサンプリングすぐのオゾン水1.5mlに上記3種類の菌液を投入して、5・10・15・20・30秒後に1ml取り出して、SCDLP寒天培地に混釈培養して菌数の推移を測定

 

ゴキブリの忌避効果

殺虫効果はありませんが、オゾンが虫の餌や仲間のニオイを脱臭することでゴキブリなどの虫が寄り付かなくなるような忌避効果が確認されています。

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